【NPB】「プロ16球団へ増設」が必要な理由とは?

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出典:https://www.jiji.com/jc/p?id=20200211183101-0033947230

観客動員数が増加するも…

近年、盛り上がりを見せるプロ野球観戦は、2019年のセパ858試合で観客動員数2,653万6,962人を数え、前年より4.1%アップし1試合平均は初の3万人を突破する3万928人となった。

計算では日本の5人に1人が観戦していることになり、プロ野球リーグの1試合平均の観客動員数はMLBを抜いて世界一となった。

数字だけを見れば非常に人気な日本プロ野球。そんな中、ささやかれる「プロ野球16球団構想」。
では、なぜプロ野球界に「球団の増設」という革新が必要なのか、その理由を詳しく見ていきたい。

プロ野球球団増設が必要になる3つの理由

上記でも紹介したように、現在のNPBの観客動員数は年々右肩上がりで調子が良い。

しかし、それは本拠地における観客動員が好調であって、プレイヤーの人口、地方やテレビでの観戦のことについては触れていない。

実はそこに増設が必要になる原因があったのだ。



1.野球人口の減少

度々ささやかれる野球人口の減少。
その理由は、坊主や上下関係などの古い体質、ライフスタイルの変化による休日の過ごし方の変化やボール遊びができる場所が減るなどの環境の変化、お金がかかるなどのかねてより言われてきた金銭的負担など理由は様々ある。

2020年東京五輪では復活した野球・ソフトボールも、2024年パリ五輪で再び正式種目から外れることとなった。日本の人口減少の他、世界に普及していない悲しい現実にも直面している。

 

2.本拠地以外での集客力がない

観客動員数の計測が発表され始めた2005年から現在に至るまで、1シーズンでは33.2%、1試合平均で31.3%観客動員数は増加している。本拠地では飽和状態が続きDeNA、巨人、広島はそれぞれ動員率98.6%、97.5%。95.0%と95%を超える結果となった。

しかし、本拠地以外で行われた試合では、上記の人気球団でさえ動員率80%を割り込んでいる。

また、地上波でのプロ野球視聴率が伸びないことから、観戦客のほとんどがリピーターで野球ファンの実数は少ないことがわかる。地方のテレビ局では、プロ野球中継を放送していないところも多数存在し、人々の興味関心が薄れていることがうかがえる。

 

3.野球市場の未来が危ぶまれる

上記のように、選手人口の減少、本拠地の飽和状態に対して地方球場の過疎化などの原因が日本野球界の未来を脅かす危険性をはらんでいることは言うまでもない。

現状、本拠地のリピーターたちに対する料金引き上げなどで対応できるかもしれないが、少子高齢化による人口減少が続く日本でこのまま放置しておけば野球市場が縮小することは間違いない。

野球人口の増加、地方での人気回復、野球市場の未来を守るためにもプロ野球球団の増設が必要になってくるのだ。

以下では、プロ球団の増加によるメリットとそれに伴う弊害などのデメリットを説明していく。



プロ野球球団増加による恩恵(メリット)

では、まずメリットから説明していきたい。

様々受けられる恩恵はあるが、特に重要な3つをピックアップして解説していく。

 

1.野球人口の増加

これは当たり前のことだが、非常に重要なことだ。
仮に現状12球団から16球団に増えたとすると、1軍だけでも28人が4球団増えることになり300人近くの野球人口増加につながる。

高校、大学、社会人と野球を続けても、その可能性を残したまま消えていく選手も少なくない。
これが実現すれば、そういう選手たちの活躍の可能性も拡大し、新たなスター誕生の確立も高まる。ひいては、スポーツ界の発展と拡大にもつながってくる。

数が増えれば「プロの質」というものが問題になるが、それは後述する。

 

2.地方活性化

日本のトレンドでもある「地方創生」による地域活性化。
この問題もプロ野球球団増加によって解決される可能性がある。

プロ野球は基本3連戦でカードが組まれるため、泊りがけで観戦に来る客もいるだろう。すると、宿泊費や観光費が発生するため大きな経済効果をもたらすことになる。

さらに、その県の魅力的なアピールポイントにもなりうるのだ。

 

3.ファン増加・市場拡大

極め付きは、ファンの増加による野球市場の拡大だ。

MLBは、16球団から30球団への増加で熾烈な市場のシェアを勝ち取ってきた。観客動員数は1960年から2010年の50年間で3倍に、1試合平均で2倍近く増加している。
単純なことだが、球団を増やせばマーケットが拡大し、観客動員も増える。それを体現したのがMLBだ。

日本でも、サッカーのJリーグは球団増加による市場拡大の代表的な成功例で、スタート時点の1993年に1部10クラブ、2019年には3部55クラブが全国に展開し、観客動員数は323万5,750人から976万7,611人へと約3倍に増加した。

NPBが今後の未来を見据えるなら、早急に取り掛かる必要があるのではないだろうか。



プロ野球球団増加に伴う弊害(デメリット)

さて、球団増加によって受ける恩恵について説明したが、今度はその弊害について解説していきたい。

メリットがあればデメリットは必ず存在するもの。
それもわかった上で、「プロ野球16球団構想」は語る必要がある。

 

1.経営赤字の問題

現状のプロ野球12球団でも球団によって発生している問題だが、球団経営において赤字は覚悟する必要があるだろう。
球団の人気が出なければグッズ収入なども少なくなるため、球団経営が赤字でも経営していける強固な母体が必要不可欠だ。

その点、MLBは収益分配性を採用しており、リーグ全体で人気を出そうと取り組んでいるので、人気球団が不人気球団に収益を分配して経営できるよう助け合うシステムが確立されている。NPBでは、自チームの収益だけを考え、自分たちの球団が儲かれば良いという体質なので望み薄ではあるが、球団増設に伴い制度を改変できるのなら議論する価値は充分あるだろう。

 

2.戦力の偏り・レベルの低下

楽天がNPBに参戦した初年度を思い出す人もいると思うが、2005年シーズン38勝97敗という成績で最下位に終わった。

しかしながら、MLBの球団増加の際にも一時的な戦力の偏りやレベルの低下はあったのが事実で、現在は世界一の実力者たちが集まる場所になっている。楽天もその後の2013年では日本一に輝いていることから、これは一過性のもので時間が解決してくれるので問題はない。

それよりも長期的な視野で、今後の野球界の発展と野球人口の増加を考える必要があるのだ。

 

3.既存球団や球界の大御所からの反発

前述したNPBとMLBの収益の価値観が違うことからも読み取れるが、新規球団の参入は既存球団のシェアを奪うといった考え方が少なくともあるため、既存球団は新規参入をあまり良く思っていない。

また、球界の大御所も12球団の姿勢を頑なに崩さないことから、何かしらの反発があるだろう。

実際に、これまでもプロ野球球団増設は話題のぼることがあったが、話が全く進んでいないのはそういった圧力が存在するからだ。

現在の体質が変わるタイミングで増設に動くためにも、今からの準備が大切になってくる。



各界から上がるプロ野球拡張の声

プロ野球界を含め、球団の増加は各界で話題になるようになった。

最近では、ソフトバンクの王貞治球団会長が「プロ野球16球団構想」についてインタビューに応え、その内容が話題になっている。

 

世界のホームラン王・王貞治球団会長も16球団を願う

1月11日のTNCテレビ西日本の報道番組内で王球団会長は、「野球界のためにはできるものなら16、あと四つ球団が誕生してほしい」と言及した。その理由を下記のように述べている。

「チームは多い方がいい。選手たちにとっても、小さい人も、高校、大学でやっているような人にとっても受け皿があった方が絶対にいい」

王球団会長も、日本野球の未来を見据え野球の競技人口が減っていることを深刻に捉えて発現されたのではないだろうか。

未来ある子供たちの夢を叶えるためにも球団の増加は必要で、王球団会長も「子どもたちに夢を与えるには環境整備が大事。野球界にはいろいろな組織があるが、子どもたちのためにというテーマで話をまとめればかなりいい案が出る」と述べている。

また、度々議論されているプロ野球クライマックスシリーズ(CS)についても「16チームならCSもあれこれ言われなくてすむ。12だから変なやり方になっていると言われる」との見解を述べている。

 

実業家や政界からも…

実業家のホリエモンこと堀江貴文氏もかねてより球団増加を示唆しており、スポーツ事業の観点からして球団増設はマストともとれる。近鉄買収の際には、球界の大御所の圧力等もあったとされているが、またプロ野球界にアクションを起こしてくれるのではないだろうか。

同じく実業家の前澤友作氏も、株式会社ZOZOの社長だった当時にプロ野球球団設立を示唆する声明をあげていたが実現には至らなかった。

さらに、この議題は当初アベノミクスの一環として構想に入っていた。

各界からのアクションが、NPBの革新につながる可能性も充分にあるはずだ。

 

沖縄初のプロ球団が第一歩となるか?

以前の記事にも書いたが、2020年より沖縄初の新球団が誕生する。
琉球からプロ野球への初の試みとなるが、彼らの一歩がNPBへの大きな革新へとつながることを期待したい。

最近では、前述の王球団会長や既存球団などNPB内から16球団構想の歓迎ムードが見え始めているため、「琉球ブルーオーシャンズ」の活動は今後の球界発展の鍵になってくるのは間違いないだろう。

ここから16球団への歩みがスタートすると思うと胸が高まる。

以前の「琉球ブルーオーシャンズ」の記事は下記リンクより↓↓↓

【プロ野球】沖縄初のプロ球団の誕生!



まとめ

少しずつ動き始めた「プロ野球16球団構想」。

地方創生の観点から、候補地としては新潟などの北信越、静岡、四国、南九州・沖縄とされてきたが、沖縄はこの度実現されNPB参入に動くのみとなった。

まだまだ夢の構想の実現には課題がたくさんあるのは間違いないが、しっかりとした基盤作りと着実な一歩を重ねることで実現は可能になるはずだ。

やきゅうばん.comとしても、協賛による球団運営の模索など新たな手段を考え、「プロ野球16球団構想」実現に向けてやれることを確実にやっていく所存である。

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