【球児の日記】甲子園の輝きは犯罪の闇に…

36
出典:https://news.livedoor.com/article/detail/17772117/

甲子園で輝いていたはずの男が…なぜ

先日、2017年夏の甲子園で優勝を果たした花咲徳栄高校の元主将・千丸剛(20)が強盗致傷の疑いで逮捕されるという事件が起こった。
全国の高校球児並びに高校野球ファンは特に衝撃を受けたのではないだろうか。

甲子園で優勝し、人格も買われキャプテンを務めていた男がなぜ…

今回は、その事件を振り返ると共に、甲子園で花咲徳栄高校とも対戦したことがある強豪校のOBに自らが元チームメイトから受けた犯罪被害について、「夢の舞台・甲子園」に立っていた男たちがなぜ「犯罪者」になってしまったのか、個人的な見解を聞いてきた。

甲子園優勝の元主将が強盗致傷の犯罪者に

1月31日、千葉県警より20代男性5人を強盗致傷と窃盗の疑いで逮捕したと発表された。
その内の一人に、17年夏、甲子園優勝を果たした花咲徳治野球部の元主将・千丸剛の名前があった。

昨年4月26日、千葉県八街市の夫婦が襲撃され、夫(60)はバールによる殴打で頭蓋骨折の重傷、妻(58)は顔に刃物で切り傷を受けるという事件が起きた。この事件の犯行は前述の千丸被告ら5人によるもので、およそ8ヶ月に及ぶ捜査の後に逮捕に至った。

球児たちの夢舞台である「甲子園」で優勝したチームの主将が、なぜ犯罪者へと転落してしまったのだろうか。



人格を買われたキャプテン

プレイヤーとしての能力はさることながら、その人格を認められ主将を務めていたとされる千丸被告。
甲子園優勝後のTwitterには、

甲子園で優勝しました。
本当に信じられないくらいびっくりです笑
自分は日本一のキャプテンではなく、日本一周りに支えられたキャプテンだと思っています。
本当に両親、チームメイトなどたくさんの人に支えられました。本当に応援が力になり勇気を貰いました。本当に感謝しています。
ありがとう
―Twitterより全文。

という内容の投稿がされている。
文章を見る限りでは、支えてくれた方々への感謝を忘れない好青年という印象を受ける。
将来は指導者になる夢も持っていたそうで、練習に取り組む姿勢も熱心。監督やチームメイトからもキャプテンとして信頼を寄せられていたそうだ。

18年2月、進学が決まった駒澤大学のキャンプメンバーに選ばれた際には、「日本一になったことは忘れて、謙虚にやりたい」とコメントを残している。
そんな彼が犯罪者になってしまったきっかけは何だったのだろうか。

 

大学中退から犯罪へ

輝かしい成績を収め高校を卒業。
駒澤大学へと進学し、春の東都リーグにも出場していた千丸被告。

しかしその夏、野球部どころか大学にもその姿はなかった。

Twitter上には、「先輩のお金を盗んだこと、先輩からのいじめ」が野球部退部・大学中退の理由として挙げられた。

人間関係の悩みが千丸被告の犯罪の引き金になったとする意見もあるが、この当時から今回の強盗致傷につながる窃盗の傾向が窺えることから、人間関係だけが犯罪の引き金になったというのは考えづらいのではないだろうか。

 

夢の舞台からの転落

甲子園優勝から犯罪者へ…輝きを失い、闇へと落ちてしまった千丸被告。
好青年が人と環境の変化の中で変わってしまったのか、元々そういう気質を持っていたのか定かではない。

ただ、全国の球児が憧れる舞台で活躍し、家族や友人が誇れるような存在で多くの高校野球ファンから応援されていたという事実と、その人たち全員が悲しむ事件を起こしてしまった現実は確かに存在する。

「人生何があるかわからない」と言うが、この事件に関しては踏み止まる機会がどこかにあったのではないか、どこかのタイミングで踏み止まってほしかった…と、一野球ファンとして将来を担う若き逸材を失ったような喪失感が襲ってくる。



他の元球児にも起こった悲しい犯罪

元球児による犯罪は、この件だけではない。
悲しいことだが、ニュースになっていない犯罪やそれによる被害も起こっているのが現実だ。

今回はニュースにはなっていない犯罪だが、元球児による被害を実際に受けた方にどんなことが起こったのか、なぜそうなったのかを聞いてきた。

 

信用していた元チームメイトから…

被害にあったというのは、花咲徳治高校と過去に甲子園で対戦経験もある強豪校のOB・Kさん(仮名)だ。そして、加害者も同じ高校の元チームメイトだというのだ。

衝撃的なことだが、高校時代のチームメイトで共に切磋琢磨しあった仲だった関係に起きた事件なのだ。

被害内容は「ねずみ講」で、数百万を騙し取られたというものだ。
実際に傷を負わされたりするような傷害事件ではなかったものの、詐欺被害によって心は深く傷ついたというKさん。

高校時代の仲間に騙されるなんて夢にも思わなかったKさんは、「安全にかつ楽にお金が増える」という甘い罠にハマってしまったのだ。

これを聞きつけた他の同級生たちが、加害者に対してLINEや電話などでお金を返すよう請求するも全く連絡はつかず、今となっては消息不明の状態なのだという。
最後に加害者の彼が一緒にいた人間たちは、反社会勢力とまではいかないもののそれに近い半グレのような輩だったそうだ。

加害者の彼は今も生きているのか、それすらもわからないと言いKさんは下を向いて顔を上げることはなかった。

 

犯罪ではないかもしれないが…

Kさんの話では、犯罪ではないが「マルチ商法」によって身を滅ぼした先輩方もいるという。

その先輩方は、同じ高校のエースだった人や、Kさんが同高校に入学する前に甲子園に出場し活躍した人たちだったという。

マルチ商法はねずみ講と似ているが、一応合法である。
しかし、甘い誘いで後輩たちから金銭を搾取し続けた結果、消費者センターに相談され母体となったサイトも運営が滞るという最悪の事態に陥ったそうだ。

彼らもまた、連絡が取れない状態になり、どこにいるかはわからないとのこと。
同学年のOBからは、「あいつらは除名されて然るべき」と言われているのだとか…

 

輝かしい高校時代からなぜ落ちていくのか

このように、輝かしい高校時代を過ごしたにも関わらず堕ちていく球児が後を絶たない。
Kさんは、自分の体験も含め次の3点が堕ちていく要因ではないかと考えているという。

1点目は、「燃え尽き症候群」だ。
人間楽して生きたいと思うものだが、高校時代を死ぬ気で駆け抜けた球児たちは特にその落差が大きいという。ただ、Kさんの周りでは二極化しているようで、前述の「燃え尽き症候群」と「上昇志向」に分かれてその後を過ごしていくようだ。

2点目は、「縛りからの解放」だ。
Kさんの所属していた高校は寮生活が基本(全寮制ではない)で、外出や帰省も年に数回しかなかったそうだ。そこから、大学生や社会人になり一気に解放されることで、溜まったものが爆発してしまうのではないかと考えているようだ。

3点目は、「社会を知らなさすぎる」ことだ。
前述にある通り寮生活をしていたKさんだが、当時の寮では携帯電話はおろか、テレビ、お菓子、炭酸、漫画…と禁止事項がずらり。外部との連絡は文通と公衆電話だけだったため、外の社会に触れることが極端に少なかったという。その無知が、誤った道を選択することにつながっているのではないかと推察しているようだ。

これはあくまで一例だが、球児たちが道を踏み外してしまう1つの要因とみて間違いないだろう。



まとめ

「甲子園に行きたい」そう純粋に願い、日々努力を積み重ねてきた球児たちも、ちょっとしたことがきっかけで道を踏み外し、地に堕ちてしまうことだってある。

人生何があるかわからない…それは、つらい練習に耐え抜いてきた球児も一緒だ。

「プレーで感謝を伝えよう」「もっと野球が上手くなりたい」そんな健気な思いが、関わる人や環境でいとも簡単に捻じ曲がってしまうのだ。

これから社会に出ていく球児たちが、真剣に白球を追いかけた夏の日のように高い志と目標を持って日々を過ごしてくれることを願うばかりだ。

 

 

【球児の日記】は球児だった頃の思い出から今を生きる球児たちの思いまで、球児の感じてきた思いを綴っていきます!
取材の依頼や更新してもらいたい記事の要望は、下記コメント欄にてお願いいたします。

返事を書く

コメントを入力してください!
ここに名前を入力してください